
【紹介文】
日本史上初めての会議。「情」をとるか「利」をとるか。本能寺の変、一代の英雄織田信長が死んだ。跡目に名乗りを上げたのは、柴田勝家と羽柴秀吉。その決着は、清須会議で着けられることになる。二人が想いを寄せるお市の方は、秀吉憎さで勝家につく。浮かれる勝家は、会議での勝利も疑わない。傷心のうえ、会議の前哨戦とも言えるイノシシ狩りでも破れた秀吉は、誰もが驚く奇策を持って会議に臨む。丹羽長秀、池田恒興はじめ、会議を取り巻く武将たちの逡巡、お市の方、寧、松姫たちの愛憎
【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
ドラマ性 ☆☆★★★
独創性 ☆☆☆★★
読み易さ ☆☆☆☆☆
【西京極の読後感想】
映画化され来年公開との話題につられて読もうか、読むまいかと悩んだ末、読みました。面白かった。映画のネタバレになるかもしれないと思ったが、歴史上の人物たちのモノローグが中心なので、きっと映画になったらかなり内容は変わるのではなかろうか?だからきっとネタバレにはならないはず。歴史的には結論は周知でもあるし、三谷幸喜の舞台や映画は、軽妙な会話とシチュエーションによる笑いがキモであるから、そもそもネタバレもへったくれもないか。コワモテのイメージの強い柴田勝家がお市の方の気を引こうと右往左往するところは笑えます。うつけ殿・信雄のバカっぷりも映画で妻夫木クンがどう演じるのか楽しみになってきました。
